10年後も…〜song for you〜
「…そうだよな。早く仕事見つけて、現実みないとな」
「健、あたし嫌な彼女だよね?彼女だったら、応援するのが当たり前だよね…」
「そんな決まりはないだろ?絵里は正しいよ。…もうこの話しはよそう」
「うん、なんかごめんね…。あ!そうだ!あたしね、先月美容室の特集で雑誌に取り上げられたの!」
絵里の表情がパッと明るくなった。
それから、俺たちはただたわいない話をして、昼食を済ませた。
俺の心は、穴が開いた。
虚しさと、自分の心に嘘をついたことで…。