10年後も…〜song for you〜
夏美以外、誰も居ない。
「ここどこ?みんなは?」
「スーパー。みんな買い出しに行ってる。もう、真琴すっかり熟睡してるんだもん」
「うそぉ…ごめん。あたし、寝てたんだ」
「一応、みんなで起こしたんだけど、全然起きないんだもん。健くんは無理矢理起こそうとしてたけど、晴人くんが疲れてるみたいだから、寝かせてあげようって」
うあぁー…
あたし、最悪…。
あんな空気の中、寝ちゃうあたしの神経って…。
私は、恥ずかしさと愚かさで両手で顔を覆って伏せた。
「晴人くんって、ホント優しいよね。真琴が羨ましいなぁ。起きるまで1人だとあぶないから、私に付き添っててお願いされちゃった」
「夏美…もうあたし最悪。なんで寝ちゃったんだろー」
「真琴らしいけどね。てか、最初は晴人くんが付き添おうとしたんだけど、健くんがー」
「あーもう!夏美のせいだから!」
「へ?」
夏美の話を遮り、夏美に詰め寄った。