10年後も…〜song for you〜
しばらくしてみんなの元に戻ると、真琴もそこに居た。
泣き腫らした顔で目が赤くなっているのが分かった。
「真琴。プリン食べる?」
「…うん」
椅子に座って茫然としてる真琴に、桐谷が声を掛けているのが聞こえてきた。
俺は、真琴の向かいの椅子に背を向けて座った。
「健…大丈夫?」
戻ってきてからは、祐樹や真琴と目を合わせないでいる俺に、絵里が心配そうに声を掛けてきた。
「健、話しがあるって言ってたよね?何?」
「あ…今じゃなくて、後で話すよ」
「…そっかぁ…分かった。私も健に話したいことあるんだよね」
絵里はそう言うとフッと笑った。
「健が買ったんだよね?あたしも食べようっと!」
絵里は、プリンを手に取るとにっこりと笑った。
絵里…ごめんな…。
でも、もう俺は決めたんだー
別れよう。俺たち…。