10年後も…〜song for you〜
俺はフっと笑った。
そんな俺を見ながら祐樹がニヤニヤしている。
「なんだよ?」
「いや、別に」
祐樹は、何食わぬ顔で歩き始めた。
「なんだよ!言えよ」
俺は、後ろから祐樹の背中に飛び乗った。
「おもてー。下りろばか!」
「お前が吐かないからだ!」
「いてーな!髪引っぱんなよ!」
祐樹とのこんなやりとりは、日常茶飯事。
こんな調子のままグランドに出ると、名前を呼ばれて振り返った。
そこには、真琴の親父さんとお袋さんが居た。