10年後も…〜song for you〜
「やっぱお前って、超鈍感だよ」
健が呆れたように笑った。
「わ、わかんないよ。はっきり言ってくれないと…」
私は慌てて反論に出た。
健は少し悲しい顔をした。
「…なのに…なんでいまさら、俺を好きなんて言うんだ?なんで今になって…」
健は俯いた。
健…?
私は健から、お父さんのお墓を見つめた。
「健、遅くないよ。今から始めよう。お父さんの前だから言いたい。あたしは、健が好きなの。お父さんとの約束果たしてよ」