10年後も…〜song for you〜
「…健!お前…ふざけんなよ」
祐樹が先生の横で涙目で俺を見ている。
そしてその隣には、真琴のお袋さんと桐谷の姿が見えた。
なんだ…
もうみんなにバレっちまったか…
「なに笑ってんだよ…」
思わず笑ってしまった俺に祐樹が睨みつけた。
「健くん。もう心配したんだから」
「そうだよ!健くん」
お袋さんも桐谷も涙目ですげー怒ってる…
「どうして、こんな大事なこと黙ってたの!」
お袋さんが今にも泣きそうな顔をして、俺の左手を握った。
お袋さんの手の温もりが生きている実感を与えてくれた。