10年後も…〜song for you〜
「じゃあ、そろそろ会社戻んないといけないから」
晴人くんが、時計を見ながら残念そうに立ち上がった。
「うん。また夜に逢おうね」
私のその一言に、晴人くんの顔がゆるんだ。
「真琴、逢えてよかった。また夕方くらいに連絡するから」
そう言って晴人くんは、不意打ちに私の唇に軽いキスをした。
びっくりしたけど、嬉しくて顔が赤くなるのが自分で分かった。
晴人くんの後ろ姿をしばらく見送り、一枚写真を撮って、私も公園を後にした。