10年後も…〜song for you〜
「後でまた連絡するから!」
声を張り上げた俺は、絵里に手を振って、来た道を引き返した。
絵里がなんとなく、俺を見送ってくれている気がしたが、一度も振り返らなかった。
二か月ぶりの恋人同士の再会…。
こんなもんなのか…。
心にあるわだかまりが、大きくなるのを感じた。
お互いの気持ちが、少しずつ離れている。
もう、昔みたいには戻れないのかも知れない。
アイツへの想いを封印した俺の気持ちは、今すぐにでも飛び出してくる気がした…。