イケメン女子の学園生活1【完】
こんなにテンションが高いのは自分が一番驚いているからね
<400メートルリレーに出る選手の皆さんは準備をしてください>
ストレッチをしていたオレは放送を聞き動き出す
オレに続いて慎二がついてきた
『あれ、慎二400出んの?』
「…出るよ」
呆れた顔でオレを見る慎二
いや、オレが皆何に出るか認識してないの知ってんだろ?
その顔やめろ……
ゲンナリしたオレを横目に慎二はクスッと笑った
「アハハ。ほんと、楽しそうだね」
『まーね』
「俺も楽しみだったんだ。負けないからね?朔月君」
『あぁん?オレが負けるとでも?』
「……さ、並ぶよ」
可笑しそうに笑う慎二とスタート位置につく
横を見れば尚輝と哲がブンブンと手を振ってきた
へぇ、あいつらも出るのか
オレも降り返すと今度は尚輝と哲が火花を散らしていた
……仲良しさんだね
<位置について。よーい………スタート!>
始まった400メートルリレー
次々と走り出す
オレはアンカーだから最後
同じクラスの奴をジッと見る
Aは遅い
ほんと、遅い!
尚輝のクラスや哲のクラスのがぶっちぎりで早い
うちのクラスには陸上部いねぇかんな……
ついにベリに成り下がったA
1位は尚輝のクラスだ