イケメン女子の学園生活1【完】
オレの番がどんどん近づいてきた
「…はぁ、ベリか。でも大丈夫。俺が巻き返すよ?」
オレが睨むようにAの走り姿を見ていたら次なのか位置につく慎二
『…ま、慎二が駄目でもオレがなんとかするけど』
「ふふ、そっか。なら安心だ」
尚輝と哲がまだ待機している辺り、オレ同様アンカーなんだろう
…つか、クラス対抗だから慎二とは勝ち負け関係無いじゃん!
あまりに浮かれすぎて慎二が何を笑っていたのか理解してなかったオレは驚愕した
…いや、いやいや、オレは慎二より早く走るぞっ
っていう意味でだな…
なーんて思ってたらバトンは慎二の手に
早い早い!
ベリから3位に浮上した
うん、お疲れお疲れ
「…ハァ、あとは任せたよ、…」
オレの肩をポンッと叩いた慎二にオレは親指をグッと立てた
『まかせろ!』
アンカー出前の奴が走り出したのでオレも位置につく
隣には尚輝と哲、それに他クラスの陸上部がいた
「…いよいよだな!朔月!」
『だな!』
「へっへーん!俺も負けないよー?」
たわいもない会話はすぐ終了する
先にバトンをもらったのは尚輝
次に哲
いつの間にか抜かされたのか4位になっていたA
オレはバトンを受けとり後から追いかけるようにして走り出した