イケメン女子の学園生活1【完】

「恋愛に上下関係かんけーないもぉーん」


ニヤニヤ笑う泪にはぁ、と溜め息をつく


何でこうライバルが多いんだよ…



「知ってると思うけどぉ、僕さっくんの事好きだからね?光樹だからって遠慮しないから!」

「…テメェは俺じゃなくても遠慮しねぇだろ。ったく」



えへへと笑う泪にピクンと眉を動かした翔

コイツも好き、何だろうな


決して口には出さないが翔の朔月への優しい目を見れば嫌でも分かる



「ま、相手が誰であろうと俺は負けねぇがな」

「わっ、生意気っ!」



総長に向ける言葉じゃねぇだろそれ、と思ったが言わないでおく

なんせもう借り物競争が始まりそうだからだ




「むっ、怪しからんなぁ尚輝の奴…さっくんにベタベタしちゃって」


むぅと膨らんだ頬を見てから尚輝に目を向けた



……確かに、尚輝は朔月にベタベタしている

シメるかあの野郎


イライラと睨みを聞かせているとゾロゾロとスタート位置に並びだす三人


慎二も楽しそうに朔月と話していた




俺がイライラしている中、在り来たりな音で始まった


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