イケメン女子の学園生活1【完】
――…パンっ!
ピストルの音と共に走り出した三人
いや、俺は朔月しか見てねぇから慎二と尚輝が走り出したかはしらねぇ
ま、走り出しただろうというだけ
一番の早いスピードで借り物が書いてある紙を広げていた
ふと、朔月が笑ったと思ったら振り返った朔月と目が合った
それだけなのに俺は心臓がドキンと跳ねた
「わっ、さっくんこっちに来たよ!!」
泪がキャーキャー騒ぐ中、未だそらされない目に俺はあり得ないくらいの心臓の音が響く
ドクンッドクンッ、と
はぁ、と少し乱れた息を整えながら俺らの目の前にいる朔月は口を開いた
『…一緒に来てくれないか?
……光樹』
ドクンッ……―
まだ大きくなんのかこの音は
痛いくらいに動く俺のソレは留まることを知らない
「あ、あぁ…」
立ち上がるとグイッと手を引かれる
開かれた目を閉じるのを忘れたかのように繋がれた手を見つめていた
あっという間にゴールした朔月は想像道理に1位だった