イケメン女子の学園生活1【完】
「離せ、俺が先だったろ」
「…光樹強引だから」
「あぁ!?」
うわ……
何これ、めんど……
チラリと後ろの慎二に助けを求めると苦笑いを固めている
尚輝はなおも爆笑中
どっちにしろ助けてくれる気配なしです
「チッ、しつけぇぞ翔!朔月は俺のだ」
「いつ、光樹のになったの」
話し合いは終わらず、
いや、ま、オレは誰のものでもないけど…
と、溜め息をした時
背中をツンツンとされた
振り返るとコソコソと光樹達に目を向けながらオレの背中に隠れる哲が
『…どした?哲』
「シッ!…気づかれちゃうだろ」
人差し指を口の前にもっていく哲の行動に口をつぐんだ
「朔月、俺と来て。二人を選ぶの無理だろ?ってか、面倒だろ?」
わ、バレた
何で分かった?って顔したら
顔に書いてあるって……
そんなに顔にだしたか?
「朔月の事なら何でも分かるよ。…ね、行こ」
差し出された手に微笑みながら掴む
哲には、敵わないな。
って改めて感じた