イケメン女子の学園生活1【完】
そして光樹に掴まれている手をスルリとほどいて哲と目で合図し
光樹がオレが腕を外したのに気づいた瞬間、哲ともうダッシュした
「…あ!?……コラ、おい!待てっ」
光樹も走って追いかけてくるが流石に意表を突かれ、動けなかったリーチの差があり追い付けないようだった
前だけを見て走り、オレが哲を引っ張る形に
何とかゴール!順位は3位だった
「ハァ、ハァ……さ、朔月、速い…」
膝に手をつきながらゼェゼェと肩を揺らす哲に笑いが込み上げる
『悪い悪い。何か後ろからスゲー追いかけられてる感じがしたからさ。つい』
「気がした、じゃ、ないよ。めっちゃ、追いかけ…」
息切れが半端ない哲に落ち着いて、と肩に手を置いた
「…て、テメェ…はぁ、よくも…」
「……」
そこに息を切らす光樹と汗一つ掻いていない翔が来た
『…あれ、借り物の人探さないと』
「…チッ」
小さい舌打ちを一つ光樹は何処かに行った
いや、慎二達の所に行って、座った
おい、探せよ……
『翔は?探さねーの?』
「……朔月以外にいない」