イケメン女子の学園生活1【完】
あ?
オレが悪い?
『…いや、確かに置いて行ったのは悪かったけど』
「けどじゃ……」
「光樹、八つ当たりはそれくらいにしたら?」
光樹の半切れの言葉を慎二が止めた
「て、テメェには関係ねぇよ!」
「…朔月君を困らす、それだけで関係あるよ」
「っ、…」
苦虫を噛み潰したような顔をしながら光樹はまた座る
『………んな、怒るとは思ってなかった。悪い』
「……」
「はぁ、光樹は…。あのさ、あの状況じゃどっちにしろまとまらなかったでしょ?俺は逆に良かったと思うけど?光樹はそう思わないの?」
「……」
腕を組みながら慎二を睨む
眉間の皺はいつの間にかいつもの感じに
「…チッ」
「朔月君ごめんね?困らせて。光樹は朔月君と走りたかっただけなんだよ」
慎二の顔を見ながら苦笑いを溢した
別に困るくらいなんて事ない
しかし気をつかいまくる慎二の優しさにむず痒い気持ち
嬉しいような恥ずかしいような…
「で?光樹のお題は何だったのぉ?」
一連のやり取りを隅で見ていた男達の一人、泪がオレの後ろから顔を出した