イケメン女子の学園生活1【完】
あ、これ
里江先輩と居るオレが憎いからか、と
そーいえば言ってたな里江先輩
媚びうる奴ばかりだ、と
媚びうって媚びうって気に入られようとしたのに、横からポッ出たとオレなんかと仲良さげに話してたらムカつくか
いや、知らねーよそんなの
オレは神様でも皆に優しい王子様でもないんでね
視線…いや睨みを効かせても無駄だね
可愛い天使、里江先輩を譲る気はありません
…つーのは冗談だが、オレは尚更負けられない
こんな小さい男には、負けない
オレにだってプライドがあるからな
あんまり乗り気でなかったオレだけど小さな炎が胸に広がり、強く拳を握った
「……朔月さん?顔怖いわよ?」
『…すみません、あ、あんま化粧しなくていっすよ』
ありのままで勝負したい、つー心意気で出たそんな言葉
男メイクだし、もともとあんまりやらないだろうけど
だけど…隣の先輩かなーりメイク濃いんだよな〜…
あーあー、ナチュラルでイケメンなのにみっともない顔になってら(笑)