イケメン女子の学園生活1【完】
あ、忘れてた忘れてた
何せオレには興味ないことだから
大和先輩の格好を説明すんね
一言で言うとホストです
紫の襟がでかいシャツは胸がはだけていてクロスのネックレスジャラジャラさせてる
白いジャケットとズボンは金髪を引き立てている
ホストにしか見えないでしょ?
まんま、ホストだ
「…何ボッケっとしてんだ」
タタンッとステップを刻みながら近づいてきてファイティングポーズ
ヒュッと放たれた拳を避けながら睨んでみる
「…すばしっこい奴め」
オレ、さっきちゃんと受け止めたよね?
まぁすばしっこいに違いはないけど
チッ、とまた舌打ちしたのでオレは話してみることにした
『先輩のスタイルってボクシングですよね?』
そう、小刻みに動き早く相手に攻撃を繰り出す彼のポーズはボクシングだった
オレも中学の時にボクシングをかじったから分かるよそれくらい
「……今ごろ気付いたか。なら、教えてやる。俺は世界レベルのボクシングプレイヤーだ」
ニヤリと笑った大和先輩はスルリとオレの後ろに回り、さっきよりも数倍早いパンチをしてきた