イケメン女子の学園生活1【完】
「クソッ!」
蹴りやらなんやらでもう先輩はボクシングを保ってられなくなっている
女子の声援はオレに向けてだけになっていた
ま、あんだけ闇雲に暴れて意図も簡単にオレに避けられたら格好つかねぇがな
もう、終わりにしよう
なんか惨めに暴れている先輩をそのままには出来ないからな(笑)
『そろそろ、オレも反撃させて貰いますね?』
執事っぽくお腹の前あたりに手をやりながらペコリと頭を下げた
黄色い歓声を頷き応えながら先輩に向かって身構える
バッと走ってきた先輩を屈んで避け立ち上がる勢いのまま大和先輩の頬をぶち抜いた
ガッと鈍い音が響き、殴った所の口から血を流しながら仰向けに倒れた
…なーんだ、一発かよ
本当にボクシングしてんのー?
「「キャーッ!!」」
「「うおーすげぇー!」」
女の声と男の声が入り交じる中、オレはステージの真ん中に立つ
『…お楽しみいただけましたか?お嬢様。旦那様。貴方のためなら私は命をかける、そういうことですよ?』
少し顔を赤らめながらふわりと笑う
自分の演技にサブいぼがプツプツだけど、ま
いいできかな?