イケメン女子の学園生活1【完】
ネチネチ睨む人の中真っ直ぐ見ていたのは先輩だけだったと今気付いたよ
だから、単に……
『…オレこそ、すみません。だけど、里江先輩の事を大切な友達として一緒に居させてください。そんで大和先輩、オレと友達になってくれません?』
ニッコリ笑って手を差し出せばあんぐりと口をあけるホストさん
整った顔がクシャリと笑い、恥ずかしそうに頭をわしゃわしゃした
あー…セットされた髪がぁー
「黒崎、俺なんかで良ければよろしく頼む」
力強く重ねられた手をオレもギュッと握り返す
『…先輩真っ直ぐ過ぎますよ。カッコいっすね』
「……フッ、黒崎に嫉妬した俺なんかただの醜い男だ。…だけど、ありがとうな?黒崎」
スクッと立ち上がる先輩にオレも笑いを溢す
先輩ったら、本当に里江先輩が好きなんだねー
大和先輩は、生徒会どうこうじゃない
純粋に優しく里江先輩を見つめる人はあのテントだと大和先輩だけだったよ
オレを睨む目が真っ直ぐにドロドロしたものなしだったのも大和先輩だけ
『先輩は本当に純粋っすね。…あのテントの中じゃ、大和先輩の真っ直ぐさに少し助けられましたよ』
「…あの中じゃ、な。他の奴等は生徒会がらみだからな。気を付けろよ?俺は生徒会自体は興味ないが奴等は何をしてでも入ろうとしている」
ポン、と置かれた手
苦笑いを返す