イケメン女子の学園生活1【完】
No.1グランプリ☆〜危険はつきもの第2回戦〜
「…あり得ねぇ」
『何がだよ』
控えのテントに戻れば仁王立ちで待ち構える光樹に捕まった
「だから、何で敵と仲良くしてんだよ」
『いーじゃん。昨日の敵は今日の友って言うじゃん?』
何故か不機嫌な光樹を押し付けられたオレ
可哀想すぎる
助けて頂きたい
『皆は?』
「真ん前他の奴に取られねぇように見張らしてある」
ムッツリと口を紡ぐ彼に質問したらそんな返答が
今ステージでは他の先輩方が対戦中
大和先輩は観客側で見るとかで着替えて行っちゃいました
オレも次の準備のために着替えたいんだけど?
「あんなクズ、相手にすんなよな」
『クズ言うな。先輩カッコいいんだぞ』
「お前に負けたのにか?フンッ、あんなの俺より弱ぇーよ」
憎まれ口を叩きまくる光樹を放置し、オレは里江先輩に言われた次の衣装を広げて見る
青と白の布で出来た着物は誠と言う字が書かれていた
『…新撰組……』
ボソッと呟き衣装を繁々眺めずにはいられない
オレに似合うかな?