イケメン女子の学園生活1【完】


衣装をポイッと慎二に投げつけた

慌てながら受けとり、さ迷わせる視線は未だ宙を舞う



『悪いってこんな格好で。だけどオレも急いでんの』

「う、うん。……じゃ、着せる、ね」



下を俯きつつオレに近より衣装を着せていく

慣れた手つきでスルスルと本来の衣装の形に驚いた



オレどんだけ馬鹿やってたんだよ……


完成形がカッコいいのなんのって

逆にあんなにカッコ悪い着方をする方が馬鹿だよな
逆にじゃなく普通に、か



不器用じゃない方なのにと落ち込み気味なオレに出来たよ、と慎二が声をかけた



『ありがと、助かった』

「いや…良いんだよ。…………」

『どうした?』



何かを言いたそうに口をパクパクさせている慎二

オレの問いに少し迷いながら口を開いた


「……一つ、聞いていい?」

『どうぞ?』

「…………朔月君ってトランクス履いてるの…?」





……ん?


ソコ?



何度も至難したように言葉を発するからよっぽどな質問が来ると思った

何であんなに喧嘩が強いのか?的な


答えられなくはないが、そーんなちょっと家柄みな質問は厳しいからな


だから、嫌な質問ぶっこまれたらどうしよ
って思ったのに……

トランクス?


どうでもよくね?


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