イケメン女子の学園生活1【完】
「シネくそぉ〜!」
『甘い甘い』
またまたヒラリと交わす
その時、神藤は懐からあるものを取り出した
…ちょっと待て
武器は駄目なんじゃないのかよ?
神藤先輩が取り出したのはギラリと妖しく光るナイフだった
小さいが武器は武器
厄介すぎるだろ…
『そんなものまで持ち出したか…落ちたものだな、貴様も』
司会者や観客の生徒には見えないように、でもしっかりとナイフは握られていた
オレの冷ややかな視線と声に反応を示す
明らかに動揺した神藤がそこに居た
「ううううるせぇ!!俺のが…俺のが先に生徒会に入ろうとしたのに!てめえ何かがっ」
オレに突っ込んで来たりしたためか肩で息をつきながらオレを睨み叫び散らす
まるで餓鬼の癇癪
つーかオレ生徒会に入りたいなんて言ったことないんだけど
ちょっと話しただけでこの嫉妬ぶりなのかよ?
醜い心は間近で見てきたから馴れている
いや、馴れないかもしれないな
何度見ても好きになれそうにない
しかし、扱いは知っているつもりだ
醜い心の、な
こういう嫉妬に関する類いは無視に限るがそうもいかないのが今回だ