イケメン女子の学園生活1【完】
立ってはみたが、歩けるかどうかさえ疑問だ
今にも崩れ落ちそうなくらい悲鳴を上げている身体
や、でも新垣先輩も無傷じゃない
先輩もフラついてんの見逃してないからな
苦痛の苦笑いを浮かべる
さて、どうしたものか―…
「…おい」
何だ…また光樹か
「朔月!律儀に相手が拳法だからって拳法やる必要ねぇんだよ!お前のやり方で倒しやがれっ!」
チッ、光樹のくせに
的を突かれ舌打ちしたが、
『…助言、感謝するっ!』
オレは得意な構えに入る
また高まる気持ちに無意識に身体は動くようになっていた
「―!!それ、は!?」
『たーだの、空手だよ。ただ、黒崎流のアレンジ入りだけど』
身体を小さくし、威力を腕に集中させる
胸の前で構えた腕は新垣先輩の方へと力を貯める
「ま、まだ戦えるんだ?」
『先輩はギリギリみたいですね。さぁ、反撃開始です』
ニヤリと自分でも黒いな、と思う笑いを残し思いっきり床を蹴った