イケメン女子の学園生活1【完】


―――…オレが産まれたのは、寒い地域だと聞いた

小さい時の事はあまり覚えてないが強く記憶にあるのは
両親に捨てられた時の事

今のオレはお金の事情だったんだろう
と、理解できているが当時のオレは

ただ、“何で置いてかれた?”という疑問と悲しさだけが深く胸に染み付いた



親戚がいなかったオレは直ぐに施設に入った

同じ傷を持った同志達と仲良く……なるはずがなく、オレは冷めていた

現実を見据え、無駄に愛想を振り撒く年頃の奴等を哀れんだ




施設に入ったのは小学一年の時
それから四年間オレは無心で暮らしていた








そして、今の父親にであった


小学五年のとき、父は施設に子供を引き取りにきた

面談で父はオレを見た瞬間、オレにする
と、決めた


その理由は…あとで






…で、どんな理由があろうともオレにちゃんとした居場所をくれて
家族が出来て

嬉しかった



今度は置いてかれないように、捨てられないように、
と父の言うことをそれ以上に努力し続けた


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