イケメン女子の学園生活1【完】
昔の話をさっくりと説明すればこんな感じ
「どーなんだろうな?葉月様。治ったのか?」
『オレは知らない。…もう寝る』
タオルを持ち、部屋にくっついてる風呂に向かう
気持ちが沈んでいるのに気づかないフリをして…
「…あー、じゃ俺戻るわ」
パタン、
ドアを閉めると同時に聞こえた執事の声
ここにいると自分がなくなるから嫌だ
なんて甘いこと、何時から考えるようになったんだ
オレは傷があるお腹を静かに撫でた
……ま、一番傷があんのは背中だけどね
静かな静かな部屋は重い空気で満たされている
静かな静かな屋敷は偽りで作られている
『明日は……色々、準備だな』
その静かな静かな世界に、彼女の場所が存在する―……
『取り合えず、……風呂入って寝ましょーか』
湯槽のお湯に彼女は疲れを流し、
前に進み続ける