イケメン女子の学園生活1【完】
「あ〜ら、葉月君。何してるのかしら?」
甘ったるい香水を撒き散らしながらオレに近寄るババァは紛れもなく、オレに暴行する父の愛人だ
顔は、まぁ悪くはない…と思う
けど、化粧の濃さで本来の顔がよくわからない
「何とか言いなさいよ!貴方まで私を無視する気っ!?」
グイッと伸びきった爪のある手でオレの髪を引っ張る
……これも、日常
言い返す事なんてしない
「……っ!かわいくないっ!かわいくないったらかわいくない!!」
かわいくなくて悪かったな
どーせあんたの言う可愛さって自分に都合が良い奴なんだろ?
そりゃ、オレは可愛くないわな
なるきもないしな
オレに立て膝をつけさせ、腹を殴ってきた
鍛えているから微力なババァのソレは大したことない
ただ、不快感は募るけど………
「あんたのせいで…っ、あの人は私を相手にしてくれ……ないっ!」
知らないって
それ、本当にオレのせい?
ババァの言うあの人とは、勿論父の事
ま、父の事じゃなければオレは余裕で反抗して殴り返してさえいるかもな
ムカつくムカつく、と大声を出しいつも以上にヒステリックになっていくババァ
ドンッと身体を押されたかと思えば、尻餅をついて伸びたオレの足を踏み潰した