イケメン女子の学園生活1【完】
車に乗ってやって来たのは着物屋
『着物屋にあるのか?浴衣が』
「うん、ここは置いてあるよ。調べてきた」
ちょっとドヤ顔でズカズカ店に入って行く兄さんに続く
外は太陽が照りつけていてとても熱いが店の中はクーラーでひんやりしていた
………てか、この店の名前見たことあるな
「ほら、いっぱいあるよ。何色がい?」
『そーだなー……黒』
「ふむふむ。朔月ならスタイル良いから黒も良いかも。よっし、すみません!」
浴衣に目を通しながら兄さんはお店の人を呼んだ
「あっ〜〜はぁい〜♪今慎ちゃんお取り込み中なのでぇ僕がお相手……………」
『………あ』
兄さんの呼び掛けに応えて元気よく飛び出したのは、オレの頭がおかしくなければ
『…泪』
だった
「わっ!さっくぅーん!おひさぁ〜」
『久しぶり…』
あー、見たことあるって慎二の経営していた店と同じ名前だ
「ん?何方かな?」
「………そちらこそぉ、誰ぇ?」
そしてほっとくと火花を散らずリスと兄
『これは兄さん。で、泪はクラスメイト』
「…ヨロシク、」
「ヨロシクぅ〜……」
暗いな、おい
「……おい、どうした……て、朔月?」
『……』
まぁたややこしくなった
お前は引っ込んでろよ、光樹!