イケメン女子の学園生活1【完】
ものすごい人で溢れかえり、出店からは色んな匂いや声で騒がしい
「…朔月、この後…な?」
『ん?ああ。オレの家来るか?』
「良いの!?」
『良いの良いの。なんなら泊まってけば』
「泊まる!やりぃー!」
哲の頭をワサワサと撫でる
柔らかい髪の毛が手に馴染む
「なーにイチャコラしてんのー?ズルいなー哲はっ!」
「イチャコラしてないって!」
「してたじ……あっ!哲!!かき氷発見!」
「えっ、行くぞっ!!」
騒がしいなぁ……
「顔、緩んでる」
『…んあ?』
ポン、と頭に手が置かれ、見上げると翔が笑っていた
…て人の事言えないじゃん
自然な動きで渡されたラムネを飲む
シュワシュワと口の中で炭酸が弾けた
『…ビー玉、邪魔』
「あぁ…ここに引っ掛けて飲むんだ」
コロコロとビー玉に蓋をされて苛ついていたら、翔がトントンとラムネを指さした
『…え?この出っ張り?』
「そう。引っ掛かるだろ?」
『あ、ホントだ』
オレはこの時初めて知った
ビー玉を引っ掛けれる事を
ん〜…ラムネ自体いつ以来だろう、ってくらいだしな
しょうがないしょうがない
「朔月君、何食べる?買ってくるよ?」
『んー…翔はどうする?』
「……俺は焼きそば」
『じゃあ、オレは……』
「慎ちゃん、俺たこ焼き!」
「慎ちゃん、僕クレープぅ!」
「慎二、俺はお好み焼きと焼き鳥」
オレの言葉を遮り慎二に注文する、横から急に出たやつら