イケメン女子の学園生活1【完】
『…知り合い……?』
「ん?おぉ」
『見るからに、ヤクザなんだけど?』
「ヤクザだからな」
『えぇ!?』
ヤクザ!?
いや、まあ、解りましたけとも!
神社の夏祭りにそういう系の人がいるのも承知済みですけども!
なにアンタ気軽に話してんだよ!
「あー、言ってなかったか…俺、」
「お待たせいたしやした!光樹さん!」
「……チッ」
オレの驚きに気づいた光樹が何かを言おうとした
しかし、それを遮りお好み焼きを出す、厳ついお兄さん
……長いからイカオニって呼ぼうかな(笑)
「舌打ちなんて酷いっすねー」
「うるせえ。これ、お前のおごりな」
「あっ、ハイ。それは勿論!………て、光樹さん美人つれてますね〜さっすが!」
「まあな。行くぞ、朔月」
お好み焼きを手にクルリと向きを変えた光樹の後ろに続く
あっざーしたっ!
と、イカオニの声を背に
『…で、さっき何て言おうとした?』
「あぁ、だから、俺ん家ヤクザなんだよ」
『……あーなるほ…………………………………………え、?』
ヤクザ…?
ん?
まてまてまてまてまてまてまてまてまて
光樹ん家ってヤクザなの!?
じゃあ、あの慕われっぷりから、まさか…………
「ついでに俺の親が組長だから、俺、次期組長な」
『……………うそぉ』
何て事だ
裏世界の住民だとは…
『寒川組……?』
「あ?たりめーだろ。他に何があんだ」
あぁああ…しかも寒川組ってかなりデカイぞー
表世界でも有名だぞー