イケメン女子の学園生活1【完】
お別れ会
朝起きると小さいベッドに丸まる哲がいた
ああ、泣けてくる
〜朔月 side〜
昨日は先に寝てしまったらしい
着替えて哲を見ると笑いながら寝ていて安心する
言えずに寂しさを閉じ込めていた哲は、もう十分強くなっていた
『…お前は最高だな』
柔らかな髪に触れると、サラサラと指に馴染む髪
名残惜しいな
「朝御飯!」
『今執事に頼んだから』
哲が起きたのはオレが起きてから2時間経った10時
昼に近いが、哲が朝御飯は食べると言い張るので、執事に注文
「だって朔月家のコックマジで優秀だもん!」
『そうか?』
ニコニコと椅子に座る哲の隣に座る
「…な、朔月。俺から一つ提案が」
『なに?』
「朔月さ、皆に、家の事…朔月の事言うか迷ってるだろ?」
『……』
まさかそんな事までバレているとは思わなかった
黙っていたら肯定とみなした哲が強い眼差しでオレを見る
「俺さ、朔月はもっと皆を信頼して良いと思うんだ。言って、拒絶するような奴等なら俺がいるうちにぶちのめさないとっ!」
『……ん』
「俺心配で行けなくなるだろー?な、俺がついてるから」