イケメン女子の学園生活1【完】
「どけ、ごらぁ」
ドスの効いた声が……
『寒川、喧嘩売るなって何回言えば分かるんだよ!』
「あ、あぁ…」
あぁじゃねーよ
絶対分かってないだろ
「さっくん〜♪あの怖い人からお助け〜〜」
はぁ?
と、見てみれば
『……何してんの永井』
「……」
グラサンをかけた永井
もともと感情を出さない永井だからそんなデカイ身体で無言にグラサンはヤバイだろ
もはや、やーさん
「……コイツが…」
グラサンを取りながら佐倉を指差す
大体よめるけどね
あらかた
佐倉が隙をついて永井にグラサン着けたんだろ(笑)
「泪……覚えてろ」
「キャッ!こわぁい♪」
ぎゅーとオレに抱きつく佐倉
く、苦しいぞ
腕力あんなリス君…
「おい、離れろ」
「イーヤー」
カバ男に助けられた
のそっと後ろから現れたカバ男は佐倉をひょいと掴みオレから離した
『サンキュー』
「え、あ、おぅ」
…相変わらず挙動不審
リス君を連れて行ったカバ男を見てそんな事を思ってたら
目の前が真っ暗に……
何だ!?