イケメン女子の学園生活1【完】
「…おぅ」
無口だった永井も最近じゃオレともよく喋る
静かだし、一番ましな奴と同室になれたな
『…フッ、永井何見てんだよ』
オレをジッと見つめる永井にオレは笑った
「……翔でいい」
『え?』
真剣な顔で見てくるから不覚にもドキッとした
あー
コイツらやっぱイケメンだよな
何気、東高イケメン多いよな
「翔ってよべ…」
命令口調って珍しーな
よっぽと呼んで欲しいのか?
オレも相変わらず名字じゃ、ヨソヨソしいかな
よし
と、オレは決意した
『分かった。翔?翔って呼ぶな』
「……ん///」
ニンマリ笑って名前を呼べば顔を反らされた
あれ、
何だ?
ってか皆も、名前で呼ぶかなー
「朔月、明日…」
翔が何か言いかけた時
プルルルルー…
オレの携帯が鳴った
『こめん、でてくるな?』
コクンと翔が頷いたのを確認してオレはベランダに出た
『…はい、朔月です』
「朔月か、今から仕事のデータを送る。今日中に仕上げろ。以上だ」
プチンと電話は切られた
電話の相手はオレの父親血は繋がってないけどね…と
この話はまた今度
仕事とは、父親は世界でも有数な会社の社長を勤めている