StratumRoman~積み重なる物語~
「…んたに……」
「は?」
「あんたに何がわかるんよ!!」
私の大声で
ザワザワしていた教室が一気に静まり返った
「うちがどんだけ悲しいか分かるんか!? どんだけ辛いかわかるんか!!? なにも……何も知らんくせに……何も知らんくせに!!!!」
私は叫んだあと
何故か走っていた
どこに向かっているか分からない
ただ、ただ
走ったのだ
走って、走って
辿り着いたのは
よくお母さんと来た
丘の上公園だった