StratumRoman~積み重なる物語~
「私の彼氏、もしかしたら浮気しているかもしれないんです」


「うん、それで?」


「ここの所、先輩が用事ばっかで、ずっとデートしたりしてなかったんです」


「うんうん」


青春だな~


しかし、こんな若いのに結構な悩み抱えちゃって


「昨日、欲しい物があったから街に出かけたんです…そしたら……先輩が居て、その隣に知らない女の子が居て……」


ベタな展開だねこりゃ


女の子って、結構信じないよな


彼氏の事


「ねぇ、全然関係ない事聞いて良い?」


俺は隣の彼女と目を合わせず、コーヒーを飲みながら言う


「はぃ…」


「君の誕生日っていつ??」


「明後日ですけど……」


「その、彼氏が忙しいのはいつまでか知ってる?」


「確か…明日までだと言ってました」


ビンゴ


俺の考え的中と見た


俺は彼女の彼氏が何を考えているか読めた


俺だって男だし…


男って考えてる事大体一緒だからな


ニヤニヤ笑っていると


「あの……それがどうかしたんですか??」


不思議そうな顔でこちらを覗きこんでくる


「だから、理由」


俺はそう言って残り少ないコーヒーを飲み干した


「へ?」


訳の分からないような顔をしている彼女


結構鈍感なのかもしれない


「だから、さっきの君の彼氏の浮気疑惑の大幅な理由…この先は多分俺から言ったらだめだと思うから自分で考えてね」


俺はそれだけを言い残して公園を去った

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