トライアングルな恋


あの考えからあたしは、精一杯遥くんに振り向いてもらおうと努力をしている。

「美味しい?遥くん」

「あぁ」

照れながら聞いている結愛ちゃんに、遥くんは優しい笑みで返す。

無視ですかい。

そんな微笑ましい二人を見ながら、はぁとため息を吐く。

羨ましい。

そんな感情が生まれ出したのも最近。

カップル二組が、楽しそうにお弁当タイムを堪能している中、あたしは一人、食べてもらえなかったお弁当を抱えながらそれを眺める。


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