siNger
それから15分歩いたところでマンガ喫茶についた。
3時間パックに入り、個室のカラオケつきの部屋に入った。
カケルクンは腰を下ろし、「なて、何の勉強からしますか?」と言った。
「え!?カケルクンが見てくれるの??」
「見るよみるよ。春美のやり方があるならそれでもいいけどね。」
みるよって・・・
カケルクン高校の勉強わかるの?
「なんだよ?俺頭悪そうに見えるからって。」
「え!?いや、そーじゃなくて!!」
「高1の問題なら若干覚えてるし。教えられると思う。」
『高1の問題なら』・・・
「ねぇ・・・カケルくん・・・」
「ん?」
どうしよう・・・
聞いてみたい。
でも聞かれたくないことだったら・・・・
でも聞きたい。
彼のことが知りたい・・・・
「カケルクン・・・サ・・・」
「うん?」
「高校・・・・さ・・・」
「・・・・うん。」
ここまで聞いて言葉が出なくなった。
コワクナッタっていう言葉が妙に合う。
「行ってないよ。」
カケルクンが口を開いた。