siNger
「いつから痛いのぉ?」
河本先生は優しい口調で私を椅子に座らせる。
「朝起きた時から・・・」
「熱はないみたいだけど,念のためにはかろうか。」
先生は体温計を私に渡した。
「瀧野さん。」
「はい?」
「この間・・・っていってももうずいぶんたつけど,熱は大丈夫だった?」
この間・・・・
あの雨の日のことかな。
「はい,病院行って来て薬もらいました!」
「そう。ならヨカッタね。」
先生はニコって笑った。