siNger

キュキュッッキュ


今日もバスケ部のバッシュの音と,ボールのドリブルの音が聞こえる。


「・・・・・今日は体育館バスケ部とバレー部がいるな。」

「え!?」


カケルクンはすごい。

私には全然わからないけど,2つの部の音が聞こえるらしい。

卓球部が使ってる時もそうだった。



「カケルクンって。エスパー?」

「へ??」

「だって・・・・音だけでそこまで判別できないよ。」

「・・・・そう?」

カケルクンは眼を閉じた。

あ。

きっと無口になる。





私も今日は眼を閉じて聞いていよう。
< 168 / 224 >

この作品をシェア

pagetop