siNger

あまりの出来事に,私はびっくりした。


「か・・・カケルくん・・・・?」

「・・・・ごめ・・・」

「え・・・?」

「ごめ・・・ごめん、俺・・・・こんな・・・つもりじゃ・・・」




ポロポロあふれてくる涙。






違う。






謝るのは私のほうだ!!





「ごめん!!ごめんなさい!!私・・・ッッ」


こんなつもりじゃなかった!!



カケルくんが喜んでくれるとばかり思ってた。




いまさら気がついた。







今,バスケを1人でやっている悲しさは,どんな悲しさよりも悲しい。


悲しくてさみしい。





あたりまえだ。






バスケは1チーム5人でやるスポーツ。


さらにベンチには何人もチームのミンナがいた。





それなのに・・・・




私はなんて馬鹿なの!??





私のやっていることは,カケルくんに1人を実感させてしまう行為だ。
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