siNger
「先輩たちがいなくなって・・・・来なくなってから,正直楽しくなくなっちゃって。」
「私は・・・春みたいに歌を歌うの好きじゃなかったし・・・・」
「でも・・・やっぱり行かないことには後悔してたって言うか・・・」
「言い訳っぽいけど・・・・ごめんね。」
悠はゆっくりした口調で,でもしっかりと私に語ってくれた。
それだけで・・・十分だった。
「ありがとう,悠。」
「!」
「戻ってきてくれてありがと。」
素直にそう思った。
「春・・・1人にさせてごめんね。」
―――――――――・・・!
その言葉に,フと頭にある人の顔が浮かんだ。