siNger
「なぁ・・・・」
「ん?」
今日はやけに口数が多い気がする。
「キス・・・したい。」
「はへ!!??」
いきなりのセリフに驚いた。
「いや?」
「いやじゃないけど・・・・ここで?」
「ここで。」
「ふぇ・・・フェンスが邪魔だよ。」
「じゃまじゃないよ。」
カシャン
彼の顔が近い。
私とカケル君の距離は,カケル君が立ち上がると私の足元くらいだ。
「しゃがめる?」
「う・・・ん。」
私は低く低くしゃがみこんだ。
「・・・・フェンス・・・」
「じゃまじゃねぇよ。」
フェンス越しに彼と唇が合わさった。