siNger
何が欠けてる??
なんだろう,彼には何がないのかな??
そんなことを考えていたら
「あ。もう7時過ぎてる!?」
今日は掃除しないで外に出た。
足はフェンスへと向かう。
フェンスが近づくたびに心臓がドキドキ言ってる。
ドキドキドキドキ・・・・・
「よ。」
「!」
フェンスの下から声がした。
「ョ・・・・よっ!」
カケルくんだ。
「本当に来た。」
「な・・・何でですか;またねって言ったじゃん!」
「うん,言ったよ。」
「もう・・・。」
カケルくんはこの間と同じでポケットに手を突っ込んでいる。
この間並んだ時,カケルくんの身長はすごく高かった。
フェンス下にいる時は気がつかなかったけど。
「今日は体育館何部がいるんですか?」
「たぶん今日は・・・・バレー部と卓球部かな。卓球の音もするし。」
目を閉じる。
カツンカツン・・・・
「ホントだ!」
「だろ?」
バスケ部はどこで何をやってるんだろう。
「部活は?」
「へ・・・?」
急に心臓がズキンと鳴る。
「どうだった?」
「・・・・・。」
「・・・・・・。」
「1人だったの?」
ズキンズキンズキン
「・・・・はい。」
「・・・・そう。」
慣れた
慣れたはずなのに
「歌が好きなの?」
「エ?あ…はい。」
「でもカラオケ嫌いでしょ?」
「・・・・なんで。」
なんでわかるの?
「おれも嫌いだから。」
「うるさいじゃん。」
なんか
なんか似てる・・・かも?
カケルくんと私。