siNger
カケルくんが私の頭に


ポンッと手を置いた。



「お前・・・いい涙流すんだな。」
「へ!?」

予想外の言葉に涙が止まった。

「なッッ何言って・・・;」

私はごしごし涙を拭きとる。


「そう思ったから。」
「?????」









「俺には・・・・そんなきれいな涙流せない。」







ドキッ










なに?









カケルくんはてをどかす。







なんでそんな












悲しい目をするの??




「大丈夫??」
「・・・はい。」
「よかった。」

カケルくんが歩き出す。

「ため込まないでさ,言ってもいいと思うよ?」
「・・・・・。」
「怖いかもしれないけど。」
「・・・・うん。」


コワイ

うん、怖いんだ。


やる気ないんならやめてよ!なんて言ったら
きっとみんなやめてしまう。

お願い、部活来てよ!って言ったら
ミンナ無理して部活に来る。


ひょっとしたら




友達じゃなくなってしまうかも。




「俺も・・・・怖い。」




カケルくんが小さく言った。



「え?」
「・・・・なんでもない。行こう。」



ナンデモナイ?




私は聞き逃せなかった。



こわいって・・・?














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