siNger
「え?大丈夫なの?」
夕方,私はフェンスにいた。
もちろんカケルくんに会いに。
「うん,体育館大丈夫だって!」
「ホント??バスケ部何時までいるの?」
「たしか・・・8じかなぁ。」
「・・・・たしか?」
ギク
「ひょっとして・・・忍び込もうとしてるの?;」
カケルくん・・・勘が鋭い;;
「・・・そ・・・そぉんあわけないよぉ!!」
「フーン?」
「;;;;;;;」
怒るかな;
「ありがとう。」
『そこまでしなくていいよ!』と怒られると思っていた私は,
カケルくんの予想外の言葉にびっくりした。
「・・・・。」
「ありがとな,おれのために。」
―いつか聞かせてよ,春美の声。―
-俺には・・・そんなきれいな涙流せない。-
彼はいつも私にびっくりをくれる。
今まで経験したことのない感覚を――――――・・・