siNger

悠はそういったあと,違う子たちのグループのところへ行ってしまった。



幽霊部員?

私の勝手じゃん?




泣くもんか・・・・ナクモンカ!!!








「瀧野・・・サン?」
「!?」

クラスメイトの市川輝くんが話しかけてきた。


「・・・なに?」
「いや・・・大丈夫?」
「え?」

「さっきの会話聞いちゃった。」





ナクモンカ




「あぁ。そっか。」
「俺がなんか力になろうか?」
「へ!?」

今まで一度も話したことのないのに何を言ってるんだろう。

「松野さん,ちょっとキツイでしょう;」

そう言って悠のほうを見る市川君。



「・・・別に・・・そんな・・・。」
「?」
「・・・・・。」








―そんな悩むなよ。-








「大丈夫だよ。」

そう言って私は教室を出た。




大丈夫,大丈夫大丈夫。

私にはカケル君がいる。。。




―春,もし好きな人出来たら教えてよね♪―







教えたかったな。
< 54 / 224 >

この作品をシェア

pagetop