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「・・・・カケルくん!」
「おはよ。具合どう?」


おはよ・・・?



「え?おはよう??」
「?」


どうやら日付が変わっているようだ。

「風邪大丈夫か?ちょっと・・・心配になってさ。」
「・・・・・。」
「・・・どうした?」



昨日・・・なんでいなくなったの?

そう聞きたいのになぜが言葉が出てこない。
聞いてはいけない気がして・・・・
昨日と同じ感覚・・・・


「春美!!」

お母さんが駆け寄ってきた。

「なによ急に・・・・あら。」

お母さんはカケルくんを見るなり,真顔になった。


「あ,おはようございます。」
「春美,どちらさま?」




どちらさま・・・?


そう聞かれると・・・・;



「えっと・・・友達?」
「はじめまして。瀬川といいます。」









セガワ?








へぇ,セガワって言うんだ名字。




「朝早くにすみません。昨日春美さんが倒れてしまった時にそばにいたので様子が気になって。」
「あら,そうなんですか?ご迷惑おかけしてごめんなさい;」


朝早く?

「お母さん,今何時?」
「朝の7時よ。」


7時・・・・
カケルくんいつから来てたの??



「今から病院に連れて行こうと思いまして。ご心配おかけしました。」
「そうなんですか。」
「お母さんいいって。仕事でしょ?」
「休みますって言ったでしょ??」
「いいよぉ。寝てれば治るから。」


「あの,オレが連れて行きましょうか?」









へ!!?







「俺今日なにも予定ないですし。」
「えぇ・・でも。」



私は内心・・・・

そうしてほしかった。

カケルくんと病院・・・

2人キリ・・・・








「お母さん,カケルくんと行く!」
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