siNger
「そ・・・」
「ん?」
「そういうこと・・・したらだめだよ。」
「・・・・イヤだった?」
せっかくのカケルくんの手が引っ込んだ。
「そうじゃなくてッッ!」
「なくて?」
「嬉しくなっちゃうからやめてよ・・・・。」
熱のせいかな?
変なこと言っちゃった。
もう告白に近いじゃん。
振られるってわかってるからヤケになってんのかな。
「いいんじゃん。」
再びカケルくんの掌が視界に入ってきた。
「!?」
「嬉しいんならいいじゃん。」
「だから・・・。」
「?」
「俺もうれしいんだけど?」
ドクン
「やべ・・・おれ何言ってんだろ。」
ホントだよ
「この間から・・・コントロール効かない。」
何言ってるの
「彼氏でもないのに。ごめん。」
何で謝るの
「順番・・・間違ってるよなやっぱ。」
順番て?
「なんか・・・ごめん。でも・・・」
「とまんねーや。ごめんな。」