siNger
―俺さ―
さっきクリニックで言いかけたことはきっと『そのこと』なんだ。
『そのこと』はきっと私が思っている以上に・・・・
「辛いこと・・・なんだね。」
「うん。」
「大切なこと・・・・なんだね。」
「うん。」
「私はいつか・・・知らなくちゃいけないことなんだね。」
「お前が・・・・俺のそばにいたいって思ってくれてるならそうなるな・・・。」
思ってる・・・
思ってるよ。
「待ってるよ。私いくらでも待つよ。カケルくんが私に話す時期だと思うまで待ってるから。」
「ありがとう春美。」