Driving
夜――。
行き当たりばったりの旅なので、車の中に泊まる。
さすがに、昼間はしゃぎすぎたのか、早々に眠気が襲ってくるけど、話はつきない。
私たちは下らないことで盛り上がった。
…それも、段々と落ち着き、尚也が落ちた。
「尚也、寝ちゃった?」
「あぁ、ずっと運転任せてたからな。…俺らも寝るか」
「そだね」
小声で話しながら、寝る準備をする。
「シート、後ろに倒していい?」
「うん、大丈夫」
遼太がゆっくりシートを倒してきて、そこで彼は小さく声を上げた。