桃色の初恋〈上〉
練習終了後。
「紗季、夢ちゃんと正門で待ってて。圭
太と4人で帰ろーぜ」
『うん。』
「マジ!!愁君ありがと~」
夢は嬉しそうだった。
「ヤバッ!!教室に宿題置いてきた!先正門
行ってて!」
『了解』
夢はおっちょこちょいだな。
でも、4人で帰るの久しぶりだから楽しみ。
「紗季。」
『矢崎...』
「俺、今日萌にメールするから。ちゃんという
から。」
『わかった。』
「それと...」
『何?』
矢崎が小声で言った。
その言葉、私は今でも忘れられない。